パソコンのパスワードを忘れログインできずに困ったという話を時々、お聞きします。
　XPの時代は、割と簡単に問題解決したのですが、Win7以降はセキュリティが強化されちょっと面倒な事になっています。
　

今年の３月、周囲で３人の方が亡くなられビックリしました。
一人は、近親の者
一人は、他社の方ですが10年以上前に同じオフィスビルに勤務されていた方
一人は、お客様の経理担当の方

冒頭からこんなお話しで恐縮ですが、問題だったのは最後の経理担当の方。

＜突然の電話＞

　パソコンの定期保守を長年担当させて頂いている会社様のご担当者の方から突然の訃報をお聞きし大変驚きました。フレンドリーな笑顔と何とも言えない軽妙さで誰からも好かれ、未だ50代と若く近々までお元気でいらしたそうです。 お電話は、そのご連絡だけでなく、その方のパソコンが開けないというご相談でした。
　その会社様の経理の責任者であった事から相当に重要なデータでもあるのか、お電話から緊迫した様子が伝わってきます。
　お使いだったパソコンはWindows7Pro のノートパソコン。
　ユーザーは管理者の単独ユーザーで、パスワードは誰もわからないという状態。

＜セキュリティの強化＞

XPの時代であれば、「Administrator」というデフォルトの管理者IDを表示し、特段のパスワードを設定していなければ、その管理者ユーザーからログインし、問題のユーザーのパスワードを変更する事で解決する場合が多いのですが、Windows7以降はセキュリティが強化され同様のケースでは諦めてパソコンの初期化をする場合が多いようです。

＜パスワード リセット ディスクを作る＞

パソコンをお買いになり、ワクワクしながらヒュンヒュン動くパソコンを早く使ってみたいという気持ちは、とても理解できますが、その気持ちを押さえ、事前に是非、やってほしい作業があります。

状態にもよりますが、パソコンが正常に立ち上がらなくなり修復などの作業を進めるうちに「○○ディスクをセットしてください」と表示され、手許にそのディスクが無く途方に暮れることもあったのではないでしょうか？

日頃、パソコンに携わる事が多い私も知らなかったのが「パスワード リセット ディスクの作成」です。
文字通り、今回のようなケースで必要となるディスクですが、他のディスク同様、事前に作成しておかなければならず、当然のことながら、ご連絡頂いたご担当者の方も、そんなディスクを見つける事は出来ませんでした。

「ある裏技」

　それでも、何とかならないか、というお申し出に応えるべくイロイロ調べていくと、ある方法がみつかりました。
　ここでは、あまり詳しく説明はできませんがOSのインストールディスクを使う方法で、一般の方にはやや敷居が高く電話口でのご説明も困難なので、急遽バイク便で弊社までお送り頂き20分ほどで作業は完了、パスワードがリセットされたパソコンを再びバイク便でお客様のお手元にお届けできました。

　ご担当の方の感謝のお言葉を頂き、に亡くなられた方のご生前のご恩を少しでもお返しできたかなと思います。

「転ばぬ先の杖」

　文字通りパーソナルに使用しているパソコンを本人の意に反し、他人に委ねざるを得ない状況は想像し難いと思いますが、転ばぬ先の杖、残された方のために是非、各ディスクの事前作成をお奨め致します。
　それと、もしそんな状況になったら気になる事の一つや二つの心あたりは誰にでもあるかと思います。 ディスクの作成とともに、あれやこれやの整理をしてみるのも良いかもしれません^^;。